あなたの知らない奇妙な物語

某有名遊園地のお化け屋敷で働いていた管理人による本当にあった怖い話

怖い話

死体安置室の老婆②

投稿日:2017年1月16日 更新日:

「死体安置室」には棚が所狭しと並べられ、その棚には大きな麻袋がいくつも置かれています。 おそらく“昔”の病院という設定なのでしょう。その麻袋の中に死体が安置されているということなのだと思います。
その並べられた棚で迷路のようになっている「死体安置室」を客は歩いて通過します。私は、客からちょうど死角になる壁のくぼみに隠れ、客が来るたびに飛び出しては脅かしていました。

お昼も過ぎた頃でしょうか。トランシーバーの調子が悪くなりました。
トランシーバーは、“どんな客”が“どこ”を通過しているのかを逐一連絡するために、お化け役のアルバイトに一人一台貸与されます。

このトランシーバー、朝から少し調子が悪かったのですが、ことあるごとに音が途切れたり、ノイズが入ってしまったりが頻繁になってきたのです。客の流れが途切れたので、私はトランシーバーから流れてくる音に耳を傾けていました。「調子悪いなぁ」と思っていた矢先、『死体安置室』の直前にある『ナースステーション』から連絡がありました

「……ナースス…ーション…す。……がふたり通過…した。」

途切れ途切れにこう連絡が入ったのです。
“誰が”という部分がノイズで聞き取れなかったのですが、その時はそんなに気にはしていませんでした。私はいつものように壁のくぼみに身を潜めて、青白く弱い光が照らされた“入り口”をじっと見つめていました。

しかし、その客はなかなか来ません。『ナースステーション』から『死体安置室』までは、真っ暗でもすぐに到着できる距離にあります。どんなに遅くても2~3分でたどり着くことができるはずなのですが…。

「遅いな」と思いました。連絡が入ってから、5分以上経っていたと思います。“入り口”を凝視して、体を緊張させていましたが、その緊張が少し緩みかけたその時、廊下から“ヒタヒタ”と足音がしてきたのです。

『死体安置室の老婆③』へ

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